復活!!!
今日のおすすめ本。
2017年9月5日はこちらです。
『実録・外道の条件』
コネ・人脈。底辺の乞食エンターテイナーにとって実に魅力的な言葉である。
報われぬ者は恨みを抱きがちである。散々に努力・精進を重ねているのにも
かかわらず、その努力がいっこうに実らぬ。努力している者が報われず、
なんの努力もしない者が報われるというのはおかしいではないか。
という恨みはエンターテインメント業界においては、まったく筋違いの恨みで、
報われぬのは、たった一言、才能がないからなのだけれども、それを直視するのは
辛く苦しいことなので、底辺のエンターテイナーは、成功を収めた者は、
きっとどこか怪しげな場所で、「タノムヨー」「タノマレタヨー」とごく軽い
コネと人脈の会話が交わされた結果の成功、すなわち、巨富、地位、名誉を
得たのに違いなく、そういうマジックは世の中にきっとあるのにもかかわらず、
たまたま自分は運に恵まれず、そういうマジックに出会わなかっただけなのだ、
という妄想を抱くのである。
そしてわたしは最底辺の歌い手であった。
(「ロックの泥水」本文より)
こちらは初版本で単行本版は現在絶版ととなっております。
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