今日のおすすめ本。
2015年12月20日はこちらです。
『西洋史入門』
井上幸治編 有斐閣双書刊
1929年10月24日、アメリカ合衆国のニューヨークの株式取引所での株価の
暴落を機に、経済の諸分野で恐慌がおこり、さらに、アメリカ合衆国の恐慌は
他の資本主義諸国に衝撃を与え、アメリカの恐慌は世界恐慌に拡大した。
この恐慌はもとより偶発的なものではない。「安定期」と呼ばれる1920年代の
資本主義世界の復興と繁栄は実にきわめて矛盾に満ちた不安定な基礎の上に
立っていたのであった。ヨーロッパ諸国の資本主義的復興は、多くのアメリカ資本の
流入によってささえられながら、その工業を発展させ、アメリカおよび日本その他の
後進国の飛躍的に発展しつつある資本主義との競争を激化する一方であった。また
諸国の産業合理化による生産能率の向上は、失業者を増加させ、中小企業を没落させ、
拡大する生産に対抗すべき市場を拡大しなかった。すでに1928年頃から次第に
過剰生産の徴候があらわれ、世界恐慌が現実化したのである。
この世界恐慌は1933年までつづき、すべての資本主義国、すべての経済部門を
攪乱した。
(中略)
ドイツでは失業者600万人を数えたといわれる恐慌下の社会的動揺のうちに、
ドイツ共産国とヒトラーの率いるナチス(国民社会主義ドイツ労働党[Nazis]が
勢力を伸張した。ナチスは1929年ミュンヘンで第一回の公開会合を開き、
ヴェルサイユ体制の打破、議会政治反対、ユダヤ人排斥など25ヵ条の綱領を掲げて
以来活動をつづけ、非合理的な極端な国粋主義と、一方では反資本主義主張主張に
よってとくに中間層の把握につとめていた。恐慌下にワイマール共和国に幻滅した
中間層や青年にはナチスの支持者が増加した。恐慌下に政府は大統領の緊急令を
しばしば発布して政情の安定を図ったが効果がなかった。重工業資本家や軍部は
革命運動の抑圧と、戦争による恐慌の打開を期待してナチスを支持した。32年7月の
総選挙でナチスは第一党となり、33年1月ヒトラーが内閣を組織するに至った。
(本文より)
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