時代劇は死なず!

前回の『en-taxi』に続きまして、

古書ではなく新刊本をご紹介させていただきます。


今日のおすすめ本。

2014年4月26日はこちらです。


『あかんやつら 東映京都撮影所血風録』

春日太一著 文藝春秋


 東映京都撮影所には二〇〇九年冬まで、正門脇のベンチから目を光らせる

「門番」のような老人がいた。

 名前を並河正夫という。

 まず、撮影所の話に行く前に、その入り口の話から始めてみたい。(中略)

 並河の左手には、小指がない。

 それだけではない、往事を知るスタッフたちによれば、ロケ先などで並河と

風呂で初めて出くわした人間は、必ずド肝を抜かれたという。

その全身には、関西でいうところの「モンモン」、つまり刺青が彫りこんで

あったからだ。上半身は肩から手首まで、足は太ももから足首まで。背中から

尻にかけては不動明王が鎮座・・・・・・。そのため並河は、暑い季節でも

手首までの長袖を着ていた。

(「序幕」本文より)


前回、文章をご紹介させていただいた春日太一さん。

その春日さんが10年の歳月をかけて著された、

東映京都撮影所年代記です。


冒頭1ページ目から、この引きの強さ。

これからの展開に否が応でも期待が高まりますが、

その期待は裏切られません。


帯に書かれている惹句そのままの、

「映画よりも熱く、馬鹿で、最高に面白い。」

快人物たちが京都の太秦を舞台に暴れ回ります。


すでに初版本を一冊所有しておりましたが、

昨日サイン本を購入いたしました。


黒地に金色のペンで、春日さんのご署名と、

“温故知新”の文字。


読了後は、この言葉の意味がより深く響きます。


本書はFabulousではお取り扱いしておりません。

京都市内では以下の書店で、

サイン本をお取り扱いされているようです。


ジュンク堂京都店

三省堂書店京都店

くまざわ書店四条烏丸

大垣書店烏丸三条店

・ふたば書房御池ゼスト

ブックファースト京都店


在庫の有無はそれぞれの書店に直接お問い合わせくださいませ。


69fabulous@gmail.com

日々の“おすすめ本”から、

貴方のお気にいりの一冊が見つかりますように。



The Birthday NEW SINGLE

『くそったれの世界』

好評発売中です。

オリジナル特典のステッカーは残り1枚。

ぜひお早めにどうぞ。

http://d.hatena.ne.jp/fabulous69/20140416