刺青殺人事件

昨日が公開初日。

矢も盾もたまらずにいってまいりました。


ドラゴン・タトゥーの女』。

http://www.dragontattoo.jp/site/


デヴィッド・フィンチャー監督の最新作です。


予告編のカッコよさにブッ飛ばされてから、

早いもので約半年。

その間ずっと、期待に胸を膨らませてきました。



ハードルを上げるだけ上げてしまって、

いざ本編を観たらガッカリ。

なんてこともこういう場合よくある話。

一抹の不安を抱きつつ、劇場のシートに座ったわけですが・・・。


タイトルが『ドラゴン・タトゥーの女』というぐらいですから、

主人公のリスベットをどれだけ魅力的に描けるかどうかに、

この作品の成否がかかっているといっても過言ではないでしょう。


スウェーデン版の映画でリスベットを演じたノオミ・ラパスは、

見た目も含めて、“強い”イメージが勝っていたと思います。

リスベットの“逞しさ”の部分がより強調されていたような。


今回リスベットを演じたのは、ルーニー・マーラ


ソーシャル・ネットワーク』のこの子ですね。


今回の映画ではリスベットの“強さ”だけでなく、

“弱さ”の部分まできちんと描かれていました。

ヤマアラシのジレンマ。


これもひとえにルーニー・マーラの熱演によるものでしょう。

アカデミー賞主演女優賞ノミネートも伊達じゃない。


最高です!!


もうひとりの主人公ミカエルを演じた、

ダニエル・クレイグもよかったですね。。

映画の台詞にもなっていた、ミカエルの“潔癖”さを、

体現したかのような存在感。


雪に覆われたスウェーデンの寒々しい風景に相応しい、

フィンチャー監督独特の硬質な映像美も素晴らしい。


それらがあいまって、扇情的ともいえる物語にもかかわらず、

作品全体からは高潔な印象を受けるのだと思います。


原作が上下巻で800頁を越える大部ですので、

人物関係が複雑だったり、物語が性急すぎるきらいはあります。

しかし、そんなものは瑕疵ですらありません。


見逃すと後悔すること間違いなし。

掛け値なしの傑作です。


ちょっと小耳に挟んだのですが、

続編の製作は日本でのヒット如何にかかっているとか・・・。

これはどんな手を使ってでもヒットさせないと、

続編をご期待されている世界中の方々に申し開きが立ちません。

僕ももちろんその一人であります。


誰がハリエットを殺したのか?


みなさんもぜひ劇場でお確かめください。