巴里茫々

今日のおすすめ本。

2014年1月28日はこちらです。


『リー・ミラー 自分を愛したヴィーナス』

アントニーペンローズ著 松本淳


リーがパリに着いたのは“失われた世代”の残党が全盛を極めていた時代だった。

この世代は、F・スコット・フィッツジェラルドによれば

「大人になってみれば、あらゆる神が死んで、あらゆる戦争が起こり、

あらゆる信頼が裏切られたという世代」である。安易な生活が美とされ、

快楽を求めることが日々の目的であった。

 パリは芸術における革命の震源地であった。第一次世界大戦での

大量虐殺に対する反動として生まれた虚無的なダダ運動は、

シュルレアリスムにその道を明け渡していた。(中略)

夢、幻覚、ファンタジーがこのムーブメントの基本構造で、

放蕩がそのスタイルだった。リーが自分自身の自由を求めるのに、

これ以上の時代があり得ただろうか。

(本文より)


こちらは現在絶版となっております。

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日々の“おすすめ本”から、

貴方のお気にいりの一冊が見つかりますように。