ウラジオストクから来た女

オクトーバー!!!


空がずいぶんと高くなりました。

もうすっかり秋ですなあ。

いまくらいの陽気がずっと続くといいのに。


今日のおすすめ本。

2015年10月2日はこちらです。


『女三人のシベリア鉄道

森まゆみ著 集英社


 窓際のわたしの席からは、とてつなく青い海と、漁船だろうか、その白い航跡が

見えた。やがて、海は消えて下は雲海となり、降下するところはには悪天候なのか、

白いガスの中をかきわけるようなかんじで、ガタンと無事に着陸した。この間、

ブルーの制服に赤いスカーフ、紫色のエプロンというものすごい色合わせで、

客室乗務員が飲物とアメと軽食を配った。トマトジュースを頼んだら、

むしろトマトスープである。味が濃く塩気が強い。顔をしかめるわたしを

臨席のアリョーナが笑う。茶色のパンにバタとチーズとサラミをはさんで食べると、

こちらはなかなかおいしかった。

 ウラジオストク空港は雨。曇天の暗さが例の、流れ流れて、の歌を思い出させる。

狭い入国管理所では、まつ毛の長い細顔の女性検査官がドンドンドンと三つハンコを

押してくれた。この入国カードをなくさないようにしなくてはならない。

与謝野晶子のころ、入関はどうだったのであろう。

(「第一章 ウラジオストクへ」本文より)


ウラジオストクと聞いて思い出すのは、ある映画のラストシーン。

ウラジオストク、片道」の台詞に快哉を叫んだものであります。


こちらは初版本で単行本版は現在絶版となっております。

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日々のおすすめ本から、

貴方のお気にいりの一冊が見つかりますように。



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