強き蟻

最近やもやもするニュースが続きますね。


ヒキガエルだったらよかったの?

プレミアムな弁当食べたかったなあ。


同調圧力に自主規制。


抗議するほうも、されてすぐやめるほうも、

どっちもどっち。

ろくなもんじゃありませんよ。


まったく息がつまります。


今日のおすすめ本。

2014年1月26日はこちらです。


『昭和史発掘 5』

松本清張著 文藝春秋


 拷問するほうは、その実行途中で次第に人間の内側にひそむ

野性をむき出してくる。無抵抗の人間の血を見て昂奮し、

その昂奮がさらに彼らの加虐行為を駆り立てる。

そこには数人でその行為を行うという群集心理もある。

また、上司や同僚の目前に勇敢にそれを行うことができるという

英雄心理にもなる。

拷問を行う人間も、傍観している人間も、ひとしく動物的な

野性に戻っている。周囲に即製の防音装置をめぐらした

この密室の中で何を行おうと思いのままだった。

人間の本能に巣食っている残虐性が—幕末の絵師月岡芳年

描く「無残絵」を好んだ人間のサディズムが、警官たちの

血を沸らせたのである。かれらは眼をつりあげ、

蒼白になった顔に歪んだ笑いを浮かべ、無抵抗者にリンチを

加えた。たとえ、相手が死のうと、いっこうにさしつかえは

なかった。そこには警察医によって、いつでも「病死」の

診断が用意されているからである。

(本文より)


単行本は現在絶版となっております。

またこちらは全13巻揃いでの販売となります。

信販売もさせていただきますので、

お気軽にお問い合わせくださいませ。

69fabulous@gmail.com


日々の“おすすめ本”から、

貴方のお気にいりの一冊が見つかりますように。