ニッポン定食紀行

各社が競って出版点数を増やし、

隆盛を極めている新書本。


実はほとんど手に取りません。

むしろ敬遠していたという方が正確かも。


あの味も素っ気もない装幀と、

「手っ取り早く知識をつめこもう!」という感じが、

どうにも好きになれなくて。


先日『ジャーナリズム崩壊』を読んだのを機に、

他にも何か面白そうなのはないかと探してたら、

こんなのを見つけましたよ。


『定食学入門』 今柊二著 ちくま新書


以前紹介したこの本。


『かながわ定食紀行おかわり!』 今柊二著 かもめ文庫
 

こちらに収録されていた、

「巻末特別大定食論文ー『お好み焼き定食』の可能性」を、

一冊の本にしたような感じでしょうか。


カバーの紹介文には、

「お腹いっぱい食べ歩き、調べ尽くして、

 魅力のすべてを解き明かす。

 本邦初の定食学入門」

と書かれています。


こういう一見どうでもいいことを、

大真面目に論考して書かれた本は、

やっぱり面白いですね。


仰々しければ、なおのことよし。


本書の例を挙げるならば、

「三位一体」、

「革命家』

ライフライン」・・・。

およそ定食とは関係ないと思われる単語も、

頻出する始末。


まさに面白くてタメになる本。

ニヤニヤしながら読了しました。


新書もたまにはいいいものですな。


ぜひご賞味下さい。