サラバ!

ここ数日、くしゃみが止まりません。

すわ風邪か、と思ったりもしましたが、

いやいやちょっと待てよ。

喉がいがらっぽいし、目ん玉もかゆい・・・。


これどう考えても花粉じゃないか!!


いやはやまったく。

いくらなんでも早すぎやしませんかねえ。

いまから先が思いやられます。


祝!直木賞受賞!!

今日のおすすめ本。

2015年1月16日はこちらです。


『さくら』

西加奈子著 小学館


 にんにくのいいにおいがして、僕はテーブルの上に大量に作られた

餃子のタネを見る。我が家は正月に、おせちではなくて餃子を大量に食べる。

どれくらい大量かというと、正月三が日を毎二食(トーストと決まっているし、

寝坊するから朝ごはんは数に入れない)食べ続けても余るくらいの量だ。

 我が家の正月餃子は何故なのかと言うと、恥ずかしいけど父さんと母さんの

ロマンスから始まっている。

 初デートの日、ふたりは神戸の中華街に出かけた。緊張していた母さんは、

父さんの前では決して餃子を食べなかったそうだ。母さんはつまりにんにくの匂いを

気にしていたのであって、そのときに、

 「ああこの人の前で、思い切り餃子が食べられるような関係になりたい。」

 そう思ったのだ。それから一年後ふたりは餃子を思い切り食べるどころが、

当時では珍しい出来ちゃった結婚までしてしまうのだけど、そのときのことを

忘れなかった母さんが、「一年で一番大切な日に、ふたりで思い切り

餃子を食べましょうね。」というしきたりを作ったのだ。迷惑な話だ。

話に乗る父さんも父さんだ。

(本文より)


こちらは単行本版となります。

信販売もさせていただきますので、

お気軽にお問い合わせくださいませ。


貴方のお気にいりの一冊が見つかりますように。