郵便局と蛇

誠に勝手ながら12月7日(日)は店休日とさせていただきます。

ご迷惑をお掛けいたしまして申し訳ありません。

何卒よろしくお願いいたします。


今日のおすすめ本。

2014年12月6日はこちらです。


『天来の美酒/消えちゃった』

コッパード著 南條竹則訳 光文社古典新訳文庫


 こうして彼は屋敷のほんの一部分を使って住み、庭師夫婦は面倒をよく

みてくれた。ここへ来てしばらくすると、彼は酒蔵を覗いてみた。そこには

今もよい酒がたくさんあったが、一番興味をひいたのは、ビール壜のはいっている

奇妙なケースだった。そのビール壜には葡萄酒の壜のように埃が積もっていたのだ。

全部で九本あって、「チブノールの祝宴用麦酒」というラベルが貼ってあった。

一本味見してみた。美味かった。もう一本飲んでみた。素晴らしかった。

美味いなんていうものじゃない──“楽園”の緑を麦芽に変えて醸したような

極上の美酒だった。一日二日、この麦酒ばかり飲んでいたら、残るは一本きりに

なってしまった。(中略)

「それじゃあ、この最後の一本はとっておこう」とポールは言った。

「何か特別のことがあったら開けることにしよう」

(「天来の美酒」本文より)


こちらは初版本となっております。

信販売もさせていただきますので、

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日々の“おすすめ本”から、

貴方のお気にいりの一冊が見つかりますように。