メルカトルかく語りき

毎年『このミステリーがすごい!』と同時期に出版され、

一緒に書店に並ぶムック本があります。


こちらは「ミステリー」ではなくて、「ミステリ」。


そう。

本格ミステリベスト10』です。


『2014本格ミステリ・ベスト10』

探偵小説研究会編・著 原書房


『このミステリーがすごい』の対象作品が、

広義のエンターテインメントであるのに対して、

本格ミステリベスト10』の対象作品は、

タイトルどおり狭義の本格ミステリ


いやあ、たまりませんね。


というわけで。

今日のおすすめ本。

2013年12月9日はこちらです。


『翼ある闇』

麻耶雄高著 講談社文庫


「難しく考えることはありません。隠し場所の範疇を考えればいいのです。

ポーの『盗まれた手紙』をご存じですか」

「遥か昔に呼んだ記憶があるが、たしか、手紙を隠す場所の話だったな。

だが、今回の相手は首だ。

首が置かれていて目立たない場所などここにあるのか」

「逆です。今までの断片的な傾向からして、首は最も目立ったところにあるはずです。

心理の盲点ですからね。

ホルマリン漬けにされて飾られていた例もありますよ。今回なら例えば......」

 彼はひと呼吸、間をおくと、

(本文より)


貴族探偵』シリーズの第二弾である『貴族探偵対女探偵』が、

『このミステリーがすごい』と『本格ミステリベスト10』の両方に、

見事ランクインを果たした麻耶雄高氏。


その麻耶氏のデビュー作です。


外連味たっぷりの作風は好みがわかれるでしょうが、

これぞ本格ミステリ


王道か邪道かは、読まれた方の判断におまかせいたします。


信販売もさせていただきますので、

お気軽にお問い合わせくださいませ。

69fabulous@gmail.com


日々の“おすすめ本”から、

貴方のお気にいりの一冊が見つかりますように。


The Birthday NEW SINGLE
『LEMON』

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